樹を整える

自然で優しい樹形を保つ剪定の高い技術

時の流れとともに姿を変えていく樹木は、庭に季節ごとの彩りをもたらす存在です。河合造園では、お客様の好みに合う性質や形の樹木を選び、敷地の形状とお客様の動線を考慮しながらその配置を決めていきます。それぞれの樹木が、自然でもっとも美しい状態をできるだけ長く保てるよう、生育環境を整えながら空間を構成します。

そのために必要となるのが、剪定の技術です。あくまでもナチュラルに、自然の中で育つ木と同じような優しく軽やかな樹形を保つように──その手入れをどこまでできるかが、庭師の技術の見せどころです。河合造園ではこの剪定の技術に強いこだわりと誇りをもっています。透かしといわれる、幹の形が見えるような剪定を行うことで、幹の動き、枝の動きが際立ち、自然で柔らかく、軽やかな表情が現れます。新たに仕入れた樹木に限らず、たとえばリガーデンをする際、もともと庭に植えられていた樹でも、剪定によってそれまでとはまったく異なる表情をつくることができるのです。

養分の配分に気を配り、来年、再来年の芽も潜ませる

樹木によって必要とされる剪定の技術はそれぞれですが、とくに難しいとされるのが、松の木の剪定です。河合造園では、松の枝葉を大きな塊のように仕上げるのではなく、細い葉の一本一本が軽やかに空に向かって伸びるような剪定をします。先端の芽をできるだけ柔らかく生育させるために、養分をバランスよく分散させ、それぞれの枝葉に均等にいきわたらせることに気を配りながら剪定をしていきます。そうすることで、外からは窺いしれなくても、樹形の中に来年、再来年に伸びていく枝をしっかりと潜ませ、次の季節の訪れとともに勢いよく、柔らかに芽吹かせることができます。私たち河合造園は矜持をもって、この高い剪定技術と経験を伝承しています。